9月7日は佼成学園の創立記念日。男子校の隣にある大聖堂にて恒例の創立記念式典が厳かに行われました。
毎年この日は年に1度だけ男女両校の全校生徒が集合する日です。そこで、せっかく男子校・女子校の生徒が一堂に会するなら多くの大学を招いて「大学相談会」を合同で実施したらどうだろうかと、数年前から計画を立ててきました。大学選びは年々難しくなってきていますが、生徒たちの進路選択の方法もまちまちです。オープンキャンパスに出かけたり、インターネットで情報を得たり、進路指導部室で大学案内を見たり。あるいは本校ではチューターの先輩に直接話を聞いたり、WCV(ウイークデイキャンパスヴィジット)に参加したりなどというケースも少なくないでしょう。ただ、第一志望の選択に意を用いる生徒も、「併願校」についてはほとんど「偏差値ランキング」や「何となくの印象」で選択しているケースが目立ちます。
進路選択というのは究極的には「運と縁」が左右するものだと思います。けれども、その「縁」が自らにとって「良縁」として結ばれるためには短慮や思い込みは禁物です。相手(大学)の心に耳を傾け、自らの心を問い直し、時に比較検討することで世界が開けてくる。あるいは自分自身が何を望んでいるかを再び明らかにする確かな契機となるのです。生徒たちの進路選択に関してそんなことを考える機会を得てほしいと思い、企画したのが「男女両校合同大学相談会」です。
男子校と女子校では目指す大学のいわゆる「ボリュームゾーン」が微妙に異なっています。ところが、こうした相談会を合同で行えば、普段であれば目にすることのない大学の窓口に接することで、進路選択についての自分の考え方が相対化される生徒が多いはず。更に男女両校の大学生チューターがリアルな「大学の今」を語ることができたら、それは大いに刺激になるのではないかと考えました。生徒たちは想像以上に熱心に大学の話に耳を傾けてくれました。大学の校風、学問領域、入試制度など話は多岐に渡り、現在取り組んでいる受験勉強の意味づけが浮かび上がる瞬間もあったようです。
男子校では男女が入り交じる珍しい光景でしたが、両校の生徒たちはそれぞれの未来に向けて多くの大学の窓口を覗くことができたようで満足そうでした。気持ちを新たに受験勉強の終盤を乗り切って欲しいものです。
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